税金は 忘れたころに やってくる

自宅を売却して利益が出ると税金を納める必要があります。
この税金には2種類あり、納税のタイミングがずれるため、忘れたころに納税通知が届いて驚くことがあります。

●個人の利益(所得)にかかる税金は「所得税」と「住民税」

個人が得た所得とは例えば事業で儲けた利益や給料、不動産の賃貸収入などがあり、自宅を売却して得た利益も含まれます。
所得税は、その人の1年間の所得の合計額をもとに計算します。
1年間の所得の合計額は、自宅を売却して得た所得と、その年に得た他の所得とを合算して算出します。
そして売却した年の翌年3月15日までに確定申告をして、原則同じ日までに納税することになっています。
住民税は3月に提出された確定申告書をもとに市区町村で計算されます。
そして6月に本人へ税額が通知され、納付書が送られます。
納税は一括納付や分割納付です。給与の場合は、給与から分割で天引きされます。

●売却により入金したときと、納付時期がずれる

このため、自宅を売却して手元にお金が入ったときと、税金を支払うことにより手元からお金が出ていく時期にずれが生じます。
売却の時期によっては、1年以上の間隔があくこともあります。
所得税は申告と納税の時期が近いので、納税への心構えができます。
しかし住民税は、所得税の申告納付からさらに2~3か月後に通知が来ます。
所得税の納税を終えて「税金の支払いは終わった」と思っていると、忘れたころに納税通知がきて驚いてしまうのです。

税理士が申告に関与していれば、所得税の他に住民税の納付もあること、住民税は6月にあることなどを教えてくれるはずです。それでもやはり忘れてしまう方は多くいらっしゃいます。
納税資金が不足してしまうと大変ですので、自宅売却の入金があったタイミングで、所得税・住民税分を別の口座にキープしておけると安心です。