1年以上の予定で海外勤務になった、あるいは海外移住することになったとき、税務的にもいくつかの手続きがあります。
出国前までに確認すること
出国前まではフリーランスで仕事をしていた、副業をしていた、サラリーマンだけど年末調整をしていない、賃貸収入がある…このような理由で、毎年3月に確定申告をしていたでしょうか。
出国するまでに国内で得た収入は、確定申告が必要です。
この確定申告はいつまでにしなくてはいけないでしょうか。
いつも通り3月までにすればいいのではなく、出国の日までに提出し、納税額があれば納付まで済ませなければなりません。
出国の準備で忙しいのに確定申告まで…と気が重くなる人もいるかもしれません。
いつも通り翌年3月に提出したい方は、「納税管理人」を頼んで、届出をしましょう。
また、これから自宅を賃貸に出して賃貸収入が発生する人も、「納税管理人」を選ぶ必要があります。
納税管理人を選び、届け出る
納税管理人にはどのような人がなれるのでしょうか。
納税管理人に特別な資格は必要ありません。個人でも法人でも、誰でもなることができます。
納税管理人は税務署から届く書類の受け取り先になったり、確定申告書を提出したり、税金の納付をしたりします。ときには税務署との連絡窓口にもなります。
ですから当然、出国する人と連絡が取りやすい人、お金まわりのことを信頼して託せる人に頼むことになります。
納税管理人が決まったら、出国までに「所得税・消費税の納税管理人の選任・解任届出書」を提出します。
納税管理人のおもな仕事
・確定申告書や申請書などを提出する
・税務署からの書類を受け取る
・税金を納税する、あるいは還付金を受け取る
ここで注意が必要なのが、納税管理人といえども、確定申告書を「計算して作成する」ことはできないという点です。
税額の計算は本人以外では税理士にしか認められていません。そのため自宅の賃貸収入など継続して申告が必要な場合は、税理士を納税管理人に選任するケースが多くみられます。
納税管理人にはいくつか種類がある
納税管理人は「所得税・消費税」「相続税」「地方税(固定資産税など)」の種類があり、
それぞれ別の人を選ぶことができます。
たとえば「相続税」は税理士に頼んだが、「地方税」は家族に頼む、というように使い分けることもできます。
まとめ
国内にいるときはまず耳にすることのない「納税管理人」。頼む方も頼まれる方も「納税管理人になったら何をするの?」と戸惑われるかもしれません。
ひと言でいえば、「税務署との連絡窓口」です。
納税管理人が税金の納付をすることはできますが、申告や納税の義務そのものはあくまで海外にいる本人が負うことになります。
そして忘れてはいけないのが、税金の計算は納税管理人がおこなえないということです。本人が計算して納税管理人が提出しに行くか、本人や納税管理人が税理士に依頼しなければならないことはぜひ覚えておいてください。



